コウノトリストーリー ~このお米には物語があります~

その「いただきます」が、未来を守る。

コウノトリのふるさと兵庫県豊岡市・但馬(たじま)の空の下で生まれた、米作りの常識を変えたお米「コウノトリ育むお米」
なぜ、沖縄のサンエーがこのお米を選び続けるのか。そこには、未来へつなぎたい物語があります。

”田んぼ”の変化が、コウノトリを消してしまった。

 コウノトリが生きていくためには、エサとなる多くの生き物が必要でした。
しかし、経済成長と共に優先された「効率化」が、田んぼの環境を変えてしまいました。農薬の使用により、エサとなる生き物が激減したのです。
エサを失い、生きる場所を追われたコウノトリは、1971年、日本の空から姿を消しました。
その最後の生息地だったのが、兵庫県豊岡市でした。

 

コウノトリ復活の鍵は“農業”にあった。

 豊岡の人々は諦めませんでした。一度は日本の空から姿を消したコウノトリを、もう一度、この空へ。
その強い想いから、1985年に旧ソ連からコウノトリを譲り受け、まずは人の手で大切に育てる「人工飼育」から始めました。

 それから長い苦難の道のりを経て、ついに飼育下で卵からヒナをかえす「人工繁殖」に成功
数が増えたことで、いよいよ最終目標である「野生復帰(自然の空へ帰すこと)」を目指す挑戦が始まりました。

 しかし、再び彼らを空へ帰すためには、エサとなる魚やカエルが暮らせる“生きものあふれる田んぼ”を取り戻さなければなりません。
コウノトリ復活のために、最も変わらなければならなかったもの・・・。それは“農業”でした。

コウノトリをもう一度、空へ帰したい。その強い想いが、農家たちを動かしました。

 雑草や害虫を駆除するために、出来る限り農薬・化学肥料を頼らない
それは、当時の常識を覆す、手間ひまのかかる挑戦でした。

生き物が帰ってくる田んぼは、人間にとっても安心できる場所でした。

 農薬・化学肥料に極力頼らず、手間ひまかけたこの農法は 「コウノトリ育む農法」 と呼ばれました。
「コウノトリのエサを増やす」ことを目的に始まった自然に優しい農法は、徐々に豊岡中に広がりました。

 やがて田んぼには、エサとなるカエルやドジョウが戻ってきました。
そして、人の手で空へと帰された(放鳥された)コウノトリたちが、自分たちの力で生きていける場所として、この田んぼに舞い降りたのです。
それは、念願の「野生復帰」が現実のものとなった瞬間でした。

 生き物あふれるその豊かな環境は、そのまま「安全で美味しいお米」を育むことにもつながりました。

 

自然を育み、人にも優しいお米。
それは、未来の子供たちの健康も育んでいく。

このお米には、そんな物語が詰まっています。

「コウノトリ育む農法」とは?

 農薬や化学肥料にできるだけ頼らず、おいしいお米と多様な生きものを同時に育む農法です。
 コウノトリも住める豊かな環境づくりを目指し、コウノトリの野生復帰が始まった2005年の放鳥を機に、本格的に作付けが始まりました。

一番の特徴は「水管理」

  冬の間も田んぼに水を張る「冬みず田んぼ」や、田植えの1か月前から水を張る「早期湛水」などを行うことで、
 一年を通して田んぼに水があり、コウノトリのエサとなるたくさんの「いのち」を育んでいます。

いのちあふれる田んぼ

  「コウノトリ育む農法」の田んぼには、コウノトリはもちろん、カエルやトンボ、 希少なメダカやゲンゴロウなど、さまざまな生きものが暮らしています。
 6月頃、田んぼの水を抜く時期(中干し)を遅らせることによって、オタマジャクシはカエルに変態し、ヤゴは羽化してトンボになります。
 カエルやトンボは、稲作にとって害虫と呼ばれるカメムシやバッタなどを食べるため、殺虫剤を使わなくてもお米作りができるようになりました。

 多様な生きものが絶妙なバランスで共生する田んぼ、それが「コウノトリ育む農法」の田んぼです。

水路と田んぼをつなぐ【水田魚道】

 温かくエサとなる小さな生きものが豊富な田んぼは、フナやドジョウ、 ナマズなどの淡水魚にとって最適な産卵場所。土地改良によって分断された田んぼと水路を「魚道」でつなぎ、生き物の往来を助けています。 


稲刈り後の田んぼに水を張る【冬みず田んぼ】

 稲刈り後の田んぼに水を張ると、微生物やイトミミズが増えて、稲作に適した豊かな土壌を作ってくれます。アカガエルは産卵のために、渡り鳥は越冬のために、冬の田んぼにやってきます。

遠く離れた兵庫から、沖縄のサンエーへ。
実は、一番食べているのは「沖縄県民」でした。

海を越えた、兵庫と沖縄の深い絆。

 実は、兵庫県豊岡市・但馬(たじま)で収穫された「コウノトリ育むお米」の多くが、ここ沖縄で消費されています。
 海を守る沖縄の心と、空を守る但馬の心。
 遠く離れた二つの地域は、このお米を通じて深くつながっています。サンエーがこのお米を届け続けるのは、生産者の想いと、沖縄の食卓の未来をつなぐ架け橋でありたいと願うからです。

家庭のご飯だけでなく、サンエーの「美味しさ」も支えています。

 冷めても旨味が逃げず、粒立ちが良いこのお米は、ご家庭用のお米としてだけでなく、サンエーの一部のお惣菜(おにぎり・お弁当)のご飯や、とんかつの「かつ乃屋」でも採用されています。
 「プロの料理人が選ぶ味」であり、「毎日のお弁当に欠かせない味」。
 それが、コウノトリ育むお米の実力です。

コウノトリ育むお米 受賞歴

2009年 第1回生物多様性 日本アワード 保全プロダクト部門優秀賞
2010年 第12回グリーン購入大賞 環境大臣賞
2013年 第42回日本農業賞 特別部門 「第9回食の架け橋賞」 大賞
2016年 米・食味分析コンクール国際大会 金賞 2017年 クールジャパンアワード2017
2020年 農林水産省主催「未来につながる持続可能な農業推進コンクール」農業・環境保全型農業部門 最高賞

 

この物語を、今日の食卓へ。

今日のお買い物で、ぜひお手に取ってみてください。
お米コーナーはもちろん、お惣菜コーナーの一部の弁当やおにぎり、とんかつのかつ乃屋でも、この美味しさに出会えます。

<コラム> 忘れられない、絆のエピソード

 沖縄と兵庫県豊岡市のつながりは、お米だけではありません。
 2019年10月、首里城火災という悲しい出来事があった際、コウノトリが縁で交流のあった豊岡市から、兵庫県の「首里城火災義援金募集委員会」を通じていち早く温かい義援金と励ましのメッセージが沖縄県(那覇市)に届けられました。
 遠く離れていても、困った時には互いを想い合う。
 私たちがこの「コウノトリ育むお米」を大切にお届けし続ける背景には、そんな両地域の深く、温かい心の交流があります。